だが待ってほしい早計ではないか通信(フリーライター三品純)

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残念で空しき「まんが王国とっとり」

背徳性や、ある種の猥雑(わいざつ)さは、サブカルチャーに欠かせぬスパイスだ。熱源でもある。ブームに頼り、街おこしに、と考える自治体の腹のくくり具合は、この<基本原理>への理解の深さとリンクするのではないか。モデルケースとして人口58万人、全国最少の鳥取県が取り組む「まんが王国とっとり」を考察したい。

 今年度の観光予算の約3分の1、約10億円をつぎ込んだ「建国事業」は、平井伸治知事の肝いりで決定した。核となるのは8月~11月の国際まんが博だ。県内3都市での「とっとりまんがドリームワールド」開催と、各国から約400人の漫画家が集まる国際マンガサミット鳥取大会を軸に、約140の関連イベントが開かれる。「300万人の来場者、543億円の経済効果」との見込みに対し、これまで120万人が訪れ、おおむね順調に推移しているという。

 ただ、来場者の分析はなく、どこから、どんなファンを、どれだけ集めたか定かでない。多くを代理店に頼り、とても清潔ではあるが、こだわりが見えにくい「ドリームワールド」の内容に「子どもだましのようだ」「エロもパロ(パロディー)もあるから漫画は面白い」といった声が聞かれる。

 県は来年度以降も担当部署「まんが王国官房」を残し「人材育成や新ビジネス創出に着手したい」とする。具体策はこれからだ。「県立高校に漫画学科を」との県教委のアイデアには、県民から疑問視する意見が寄せられた。

 今月半ば、来年度予算編成に向けた県の「政策戦略会議」の初会合が開かれた。示された10の重点テーマに、「まんが王国」の文字はなかった。



クールジャパンや官主導のサブカルビジネス
のインチキぶりもいずれ検証したいのですが、
その最たる痛い例がこの「まんが王国官房」でした。
今、鳥取は妙に「漫画押し」をしていて、
県内には、北栄町に「名探偵コナンの里 青山剛昌ふるさと館」
境港に水木ロードなど漫画作品にちなんだ観光名所があります。

さらにこんな作品も制作しました。

コミックとり漫―まんが王国とっとり
http://db.pref.tottori.jp/pressrelease.nsf/0/E62690563387B5E44925795F00368195?OpenDocument

いかにもタイアップ臭満々で
ちょうど発刊した時に鳥取にいたので買ったんですが
中身と言えば「ただの漫画ゴラクじゃねえか!」というささやかなツッコミと
ともに一生懸命盛り上げようという痛々しさも相まって
なんとも言えない読後感がありました。

まこと君がまだアパート暮らしの頃からの
『クッキングパパ』読者から言わせてもらうと、
とり漫に掲載されたうえやまとち先生のらっきょを下地にした
ポエム調の作品もややがっかりでした。メインのはずなんですが。

というのもとち先生は、ネタがつきた時に”ポエムチック”に逃げるという
傾向があって、例えばただみゆきちゃんが近所をウロウロするだけの話とか
突如、パパと虹子さんが原始人になるとか、そういう作風に相通じるものがありました。

まあそもそもとり漫はPR漫画だし、とちさんを誌面に出したこと自体を
評価すべきと思いますが、それにしてももうワンアクセント欲しかったところであります。

もちろんこうした試みやイベント自体は否定しないけど、
10億円かけてやるような事業なのか疑問です。
専門家じゃないから大きな事は言えないけど、サブカル関連のイベント
は主催者と参加者の熱意ありきと思います。
先日の『文学フリマ』もそりゃ規模で言えば「まんが王国とっとり」ほどじゃないにしても
なんとか読ませたいというミニコミの出品者たちと活字に飢えた参加者たちの
情念と熱気がありました。

お役人にこういう思いがあるのかどうか。


鳥取と言えば『ドカベン』で明訓高校の対戦相手に「鳥取大砂丘学院(学園だったか?)」という
学校がありました。ドカベンでは各県をデフォルメしたチームが出てきましたが
その中でも秀逸なネーミングと記憶しています。
砂丘高校はたいした選手がいないのに、それなりに明訓といい試合をしました。
その理由が「甲子園は鳥取砂丘の砂を使っているからグランドに慣れている」
というものです。
ネーミングもチームの特色もスゴイのですが、どうあれ水島イズムが詰まっています。

それで何が言いたいのかというと、鳥取県庁に鳥取大砂丘学院というキーワードで
盛り上がることができる職員さんはどれくらいいるのでしょう。
案外、サブカルチャーってコナンとか鬼太郎みたいなドンピシャのコンテンツじゃなくて
こういう小脇の話で醸成されていくのではないかと。

だから県の役人がじゃあ実際に砂丘の砂まいて、鳥取大砂丘学院のユニフォームを
使って野球をやって砂丘をアピールするとか。
もちろん本当にやれというわけじゃないけども
要するにサブカル関連のイベントは、
主催側にこのくらいの熱意というかバカバカしさも愛でる
雰囲気が必要ではないでしょうか。

その野球大会に平井知事が出てきて「他にユニフォームはないのか」
(元ネタは分かる人いますか?)と出てきて
周囲をポカーンとさせたらこれは本物ですよ。

と言っても鳥取に限らずこの手の事業は、
役所仕事の上、代理店主導なんだから、とりあえず
有名どころの作品と芸能人とハコモノを引っ張り込むくらいしか
できないのでしょう。残念です。
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[ 2012年11月22日 12:30 ] カテゴリ:未分類 | TB(0) | CM(0)
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